前回のブログを見ていない方はこちらから⇒【介護問題】親が認知症になったらどうなるか?リアルな日本の現状
私の父は中程度の認知症で、母は初期程度の認知症です。しかし、7月に母が圧迫骨折で長期入院して、状況が一変しました。
家に一人残された父を世話するために、二人の姉たちは代わる代わる様子を見に来ていました。
ところが、父は寂しかったのでしょう。母が入院している間に認知症が進んだのです。
では、どんなことが起きたのでしょうか?

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父の認知症が悪化する

最初はインドから毎日電話をかけていましたが、すでに会話が成り立たない状態でした。
外出したまま帰ってこなくて、姉が探しに行くという事も度々あったそうです。
明け方に道路の真ん中でたたずんでいたり、駅構内で迷子になったりと絶対GPSがいる状態です。
駅構内で迷子になった後に電話でそのことを本人に聞いてみると、用事があって駅の方に行ったというのです。
一見奇妙な行動も本人にとってはそれなりの理由があったのです。
これほど急に行動がおかしくなったのは、母が入院してしまったという環境の変化が原因だと病院で言われました。
「俺が生きているうちには、母さんは帰ってこないかもしれない」
とふだんはいばってる父が弱音をはいています。
そばにいつもいた母がいなくなって寂しいのはわかります。
だったらもっと大事にしてあげてくれー!!
母が退院したら状況が少しは改善されるのではないかと淡い期待を抱いていました。
ところが、父が暴れてしまい、母は倒されて腕を骨折してしまったのです。8月3日に退院して、6日には再度入院です。
父が制御不能の中で母が110番して、警察や救急車、姉たちも駆けつけ、家の中は大パニック。
暴れる人を救急車をのせることは出来ず。仕方なく、義理の兄が父を後ろから羽交い絞めにして車に乗せて病院に搬送。
今、父は母と同じ病院の認知症病棟に入院中です。
ここ一ヶ月は毎週のように救急車や警察が家に来て大変なことになっていました。
姉たちも介護で疲れ切っている状態です。
ここまで急変するとは予想してなかったので、大変な状況です。これまでの人生で5本の指に入るぐらいのピンチ。
振り返ってみますと、認知症の始まりは10年ぐらい前でした。
家族が早めに気づき、本人も認めて治療していたらもう少し違った展開になっていたのかもしれません。
お金は身の守り

認知症になったら一番困るのはお金の問題です。
遺産を生前贈与できるのは、死ぬ前と考えている人が多いですがそれは大きな間違いです。
認知症になる前にしておかないと大変なことになります。
現金が銀行の口座にたっぷり入っているのであればいいのですが、父は現金をあまり持っていません。
なぜか、ほとんどのお金を株式投資に投じていたのです。
退職金をすべて株に投資すること自体、理性的な判断ではありませんから、恐らく軽い認知が始まっていたためだと思います。
あれほど、「俺の老後は何も心配ない」と豪語していましたが、私たち子供は父の医療費を工面するのに四苦八苦です。
家族だからと言って勝手に株を売却して、現金化して引き出すことは出来ません。
姉は自分の家のローンを払っていますし、高給取りというわけではありません。自分のお金を持ち出しているのでかなりのストレスになっています。
大手企業を退職まで勤め上げた父を経済的に援助する日がくるとは誰が想像できたでしょうか。
認知症になった人の代わりに財産を管理したり、施設に入れたりするためには後見人制度というものが必要です。
ある調査によると、介護をしている人の約半数は経済的な負担があるという事です。
財産は残さなくてもいいですが、最低でも自分の老後の医療費や介護費は用意しておいてほしいものです。
介護疲れで限界に達する姉
父の徘徊と暴行で何度も警察のお世話になり、
それに加えて、役所に手続きに行ったり、ケアマネージャーと合って話したり、病院に定期的に連れて行ったりと姉はすっかり疲労困憊しています。
一人でも大変なのに、二人を面倒見るのは非常にストレスです。
もし、一緒に暮らしたら24時間介護になってしまうでしょう。仕事も出来なくなってしまいますし、生きていくのが辛くなります。
時折、介護に疲れて殺人をしてしまう人がいますが、わかる気がします。
気力と体力を使い果たした姉の悲痛な叫びを聞き、私たちはコロナ禍で感染者がまだ多いインドから日本に帰ることを決めたのです。
今後のプランと人生設計はどうなるのか?
父は認知症が悪化しており、自分をコントロールすることが難しい。
そのため、介護付き有料老人ホームに入れる方向で話が進んでいます。
病院にいれるのは最長で三ヶ月なのでその間に施設を決める必要があります。
神奈川県は全国でも5本の指に入るぐらい施設の利用料金が高いです。しかも、認知症が重度で暴力をふるう可能性がある人を受け入れてくれるところは、費用が高くなります。
ここでもお金の問題が生じますから、頭が痛いです。
私たちはインドでの二年に渡る節約ライフを終えて、日本に帰国します。2021年9月16日の予定です。
日本に帰るまでにはいくつかの手続きがあり、キチンとしないと飛行機に乗れませんし、日本に入国も出来ません。
日本に到着しても隔離期間があり、すぐに自由に動けません。その期間はどこに滞在するかはまだわかりませんが、今後決めていく必要があります。
帰国までの動向と、隔離期間は今後のブログで紹介したいと思います。
高齢者の5人に1人は認知症になる時代です。自分の親が認知症になる確率はかなり高いと言えます。他人事ではなくなっています。
そのような中で自分にもとうとう降りかかってきた介護問題です。
いつまで続くかわからない介護ですが、気長に対処したいと思います。
〈おまけ〉お金が天からやってきた
先週、とりあえず交通費の足しにでもなればと姉に10万円送金しました。
インドの節約生活では、三ヶ月分の生活費です。
気持ち的にはもう少し送りたいところでしたが、飛行機のチケット代や帰国後にもお金がかかるので大盤ぶるまいは出来ません。
ネットバンキングで姉に送金してから数日後思いがけないことが起こります。
ある朝、銀行から振り込みがあった旨のメールが届いたのです。
確認するとその金額は、10万円。
数日前に送った10万円を姉がお金の目処がたったからと、返金してくれたのかと思いました。
それでも頭の中は「????」です。
明細をよく見てみると、キャンペーンと書かれてあります。

「キャンペーン??」
状況がつかめずに銀行のサイトの質問コーナーの「よくある質問」Q&Aを見ました。
そこには
「身に覚えのない入金があったら」という質問があるではないですか!
はい!まさに身に覚えのない入金です。
サイトのQ&Aの答えは
「利息またはキャンペーンに当選したことによる入金です」
そして疑心暗鬼でサイト内検索すると、ありました!
そしてそこには
「夏のキャンペーン 一等は10万円」

6月から7月に現金が当たるキャンペーンがあったのです。
キャンペーンは特に申し込む必要がなく、「当選した人には直接入金します」。と書いてあるではありませんか!
さらに10万円が当たる確率は5000分の1。
そうです。知らないうちに一等賞に当選していたのです。
鳥肌。
親の老化と介護に直面して、この先どうなるかと不安いっぱいのときの10万円当選。
しかも姉に送金した額と同じです。
まるで神様からのどっきりサプライズのようでした。
結局、10万送金して10万当選したので何のプラスにもなってはいません。
それでも、これからもこんな感じでなんとかなるんだと背中を押されたように感じました。
お金の心配はほどほどにしましょう。

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