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ミッションインポジティブ 第8話 偽サイトにご注意

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睡眠学習マシンを勧める男性

「Amazonの商品って注文してからいつ届くの?」

店長は最近ネット通販をするようになった。

「一週間ぐらい届くよね。普通」

沢村さんの方が詳しい。なんでもネットで買う派だから。

「え、そんなに速いの⁈

でも、注文して8ヶ月も経つよ」

「8ヶ月?で、何も連絡ないの??」

お金は振り込んだ?」

「振り込んだよとっくに。混雑してんのかなと思って」

「混雑しててもさすがに8ヶ月はあり得ない」

chaakoは胸騒ぎがした

「一体何を注文したの?」

「あ、睡眠学習マシン。あれ、流行ってるんだよ。

寝ている間に差をつけろってやつ」

「店長、そのサイト見せて」

「えーと、どうやるんだっけ。」

店長は去年やっとスマホに変えた。

「あった、あったこのサイト。」

「Amazon・・・・?あれ?

なにこれ。よく見るとAmazonのサイトじゃないよ」

店長は驚いて覗き込んだ。

Amazonのサイトにそっくりだがよく見ると

Amazoneになっている。

パンを並べ終えた沢村さんも覗き込んでびっくり。

「えー、アマゾーンだって!変なの」

店長の顔から血の気がひいた。

「ってことは偽サイトだったのか・・・・」

店長は偽のAmazonサイトに騙された。

おばちゃあこ
おばちゃあこ

値段がやたら安い。

日本語がおかしい。

住所が変なら

注意!

ネット通販を利用した詐欺はますます増えている。

どれも本家のサイトとほとんど変わらない。

「それより、睡眠学習マシンで何を勉強しようと思ったの?」

「いろいろ・・」

睡眠学習マシンは寝ている間に暗記をすることができる夢の様な機械である。

これまで三度のモデルチェンを行い、売り上げ台数は50万台と言われている。

使い方はというと、テープに暗記したい内容を吹き込み

それを枕にして寝る、寝ている間に学習内容を流すことで記憶を定着させる。

朝起きると脳の中に膨大な情報がインプットされている画期的なマシンだ。

これでクラスのライバルも怖くない。

テストが楽しみになる。

嘘なはずはない、だって中一コース、中一時代などの学習雑誌に載っているくらいなんだから。

これこそ夢のマシンだと信じて親にねだったのである。

結局のところ睡眠学習マシンというのは、単にリピート機能がついた枕なのである。

なぜそれが魔法のマシンであるかのように、飛びついたのか。

50万人も。

「ドラえもん」はいつ生まれたか

ドラえもんの第一巻がでたのは昭和49年。

四次元ポケットから出てくる道具でどんなことでも解決できる。

ごく普通の冴えない少年がドラえもんの道具の力を借りて、スーパーヒーローになれる。

努力はほんのちょっとでいい。

学業優秀で優しい二枚目の出木杉君とはスタート地点で大きな差がある。

ジャイアンのように人をコントロールできる力もない

スネ夫のような処世術もない

何もないのび太はドラえもんの力を借りて当然だ。

それが公平というものだ。

だってのび太なんだから。

睡眠学習マシンの存在を知ったときに

これぞ四次元ポケットから出てきた世の中にはドラえもんの道具が本当にあるのだと、

純朴な青少年たちは信じたのかもしれない。

これで自分も出木杉君になれると思ったのだろう。

それにしても青少年が読む雑誌の広告は計り知れない影響力がある。

日ペンの美子ちゃんにせよ、背が高くなるやつにせよ

疑うことをしらない子供たちは

何十年たっていようとも

脳裏に刻み込まれている。

さて、店長は睡眠学習マシンがあきらめきれず、別のサイトを懸命に探していた。今となっては幻のマシンである。

ぐーちゃん
ぐーちゃん

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