ひどい言葉を言われると何日も忘れられません。
心に大きな傷が残ります。
しかもそれが家族からだと、傷はもっと深くなります。
人はなぜモラハラをするのでしょうか。
原因や背景をすると気持ちがかなり楽になります。
もちろん、それぞれの状況や個人によって異なりますから、個人的な意見にすぎません。
私の体験からわかった、人がモラハラをする理由を聞いていただきたいと思います。
人がモラハラをする原因
なぜ人はモラハラをするのでしょうか。
それには多くの要素が関係しています。
背後にある要素の一つは男尊女卑です。
男性が上位にあるという概念は、何をしても許されるという誤った通念が形成されることになりました。
そもそも男性の方が支配欲が強く、身体面の力も勝ります。
プライドが高く、メンツを重視するという本来の傾向も、モラハラの背後にあるように思えます。
さらに拍車をかけることになったのは、産業の発展です。
農業や漁業を行うには家族みんなの協力が必要です。
女性も家事をしながら、畑仕事を手伝うことが日常でした。
ところが時代の流れと共に第一次産業から第二次、三次産業へと移行するようになりました。
つまり多くの男性が会社に属して働き、現金を給料として受け取るようになりました。
このことはモラハラの土壌となった要素の一つです。
お金という目に見える報酬は非常にわかりやすいものです。
自分の労苦の結晶がお札に変換されたように見えます。これこそ必死に働いた、当然の報いだと思ったに違いありません。
では一方で一円も現金化されない、女性の働きに対してどう感じるようになったのでしょうか。
「俺が稼いでいる」という「誰が飯を食わせてやってるんだ」ということになりました。
お金だけが労働の結果であり、お金を稼いでいないのは何もしていないことと同じだと思い込んでいるからです。
洗脳された女性側も「主人が稼いでくれているから、生きていける」と考えるようになりました。
いやいや。そうかもしれませんが。
稼いでいる方が偉い?
家事と育児に求められるエネルギーは相当なものです。
体力面も精神面も計り知れない犠牲が求められます。
仮に24時間のヘルパーさんとベビーシッターを雇うならいくらかかるでしょうか。
その上育児に求められるのは、世話だけではありません
子供の将来、しつけ、幸せをサポートする必要があります。会社勤めよりもはるかに責任重大な仕事です。
もちろんこうした考え方は団塊の世代にとっては、「新しく」現代風とみなすかもしれません。
モラハラは個人の問題でなく社会全体が生み出した負の産物です。
モラハラに対して言い返すことは無意味
いまさら義父の価値観を変えることは不可能です。
これまで何度も激しい議論を繰り返してきましたが、焼け石に水です。
エネルギーの無駄遣いは避ける事にしました。
それでもモラハラにある社会的背景を考えるなら、腹立たしい気持ちが少しは治まります。
当然ながらモラハラの加害者になる人は団塊の世代に多いとはいえ、若い人であっても加害者になっている例はたくさんあります。
男性だけではなく女性が加害者になる例もあります。
もちろん、多くの男性はうちの旦那さんのように、優しい人の方が多いに違いありません。
相手を変えることは決してできません。
モラハラをやめさせることは不可能です。
アルコール依存症の人がアルコールをやめるよりも難しいでしょう。
ではモラハラにどのように対処できるでしょうか。
モラハラにあっても心が折れないために
言われた言葉を真に受けない
道理が通じると期待して論議しない
結局右から左へと受け流すのが一番です。
カウンセラーが語るモラルハラスメント
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