家庭菜園と聞くと、退職した人の趣味をイメージします。
我が家の猫の額ほどの畑でも父が野菜を作っていました。
しかし、認知症が進み、畑はジャングル状態に。私たちが帰ってきた時に収穫できた野菜は、ミニトマトとシソぐらいであとは雑草が伸び放題。
スーパーで売っている野菜も高いし、せっかく畑があるので、一念発起して家庭菜園を始めることにしました。
目次
草刈りと整地が必要な畑
ジャングル状態の畑の雑草を抜いてきれいに整地にしないと種を撒けません。
端からスタートして雑草を抜いていきます。隣の家からやってきた竹が厄介モノ。根っこがつながっていてなかなか抜けません。
しかし、それほど広い畑ではないので数時間で雑草を抜き終わりきれいな状態に。その後スコップで耕してから畝を作って準備OK。
確かに認知症の父がキチンと畑を管理することは出来ません。
ベランダの下には、使いかけの牛糞肥料や石灰、腐葉土が点在。畑には何故かノコギリやスチールタワシが落ちていました。
片付けも大変。
何の野菜を育てればいいのか?
家庭菜園を始める人は、無農薬無消毒を理想とするそうです。有機栽培、確かに聞こえはいいです。
しかし、初心者がそれをすると野菜作りのハードルが上がってしまいます。
調べてみますと、ほとんど世話をしない自然農法もありますが、収穫できるまでに5年から7年かかる。
すぐに収穫したいので自然農法は却下。
初心者なので、確実に収穫できる野菜を選ぶことに。
リスクが少ないのは、種まきから収穫までの期間が短い野菜がいいとのこと。
そこで選んだのは、ミニ大根とミニ白菜、ミニ蕪、ミニ人参のミニ野菜。そしてネギ、レタス。
順調に生育すれば60日で収穫できるとのこと。
野菜の組み合わせが大事だった
コンパニオンプランツという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
今回の野菜作りで学びました。
コンパニオンプランツとは、異なる種類の野菜を混植することで、病気や害虫を抑えたり、生長を助ける方法です。
お互いに助け合うという優れた作用です。
では、どんな効果があるのでしょうか?
害虫を防ぐ
虫は自分の好みの植物を探しますが、匂いに頼っています。キク科やセリ科など強い香りを持つ野菜を植えるとそれを嫌う虫が来なくなります。
病気の予防
特定の野菜だけ植えると特定の病原菌が増えて病気になりやすくなります。いろいろな野菜を植えることで土の中の菌のバランスが良くなるのです。
成長を促進
野菜は葉や茎、根から様々な物質を分泌しています。それらの物質が他の種類の野菜にいい影響を及ぼします。
必要とする養分を供給
学生時代に生物の時間に勉強しましたが、窒素固定というのがあります。マメ科の植物が土壌をよくするというものです。
土地の有効活用
家庭菜園ではスペースが限られているので、土地を有効利用する必要があります。土の中に出来るものと土の上に出来るものを一緒に育てることが出来ます。また、背丈の違うものを植えることで空間を活用出来るのです。
今回撒いた野菜の種もコンパニオンプランツに基づいて組み合わせてみました。
水やりはしなくてもよかった
野菜の種をまいた後に軽く水やりをしたのですが、後で知ったのですが水やりをあまりすると良くないらしい。
野菜を甘やかしてはいけないのです。
水やりをあえてしないことで、自ら水を求めて根っこを広くはるのです。
その上、水道水は農作物にとってあまりよくない。
そのようなわけで、その後は一度も水やりはしないで見守ることに。
それでも、数日後には芽が出てきたので、1度目の間引きをしてみることにしました。間引いた葉っぱは晩御飯のおかずのアクセントに。
その後も成長に合わせて2度、3度と間引きを行いましたが、これがとても大切だとわかりました。
大きくなるとスペースが必要になりますし、栄養も奪いあうことになります。元気がない苗に栄養を取られるのはもったいない。
最終的に元気な苗を一本立ちにさせることが大事なのです。
虫除けネットは必要か?
虫除けネットをつけるかどうかで夫婦の意見が分かれました。
これから寒くなるから必要ないというのが僕の意見。
虫は寒くてもやってくるからというのが奥さんの主張。
僕が留守の間に、見よう見まねで防虫ネットがふんわりとはられていました。
効果はというと、ネットが足りなくて張れなかったところの野菜には青虫がついていましたが、ネットをしたところの野菜は無事だったので、防虫ネットは意味があります。
だから売っているんでしょうが。
ただすごく小さい虫は入ってきてました。
種まきから1ヶ月が経過しましたが、成長にばらつきが見られます。
小さな土地でも場所によって栄養や成分、日当たりが違うのでしょう。
そしてもう一つ目からうろこだったのが、雑草は抜かない方が良いということです。
雑草は害だとばかり思っていました。
何気なく目にしていた近所の畑には草一本生えていません。それがプロの畑だと思っていました。
実はこのことにも農業史の流れと影響があったのです。
そもそも大昔は雑草が生えていてもそのままにしていたのが、いつのころか「精農」と呼ばれる、畑に草が全くない状態が良いとされるようになりました。
人々は一生懸命畑の雑草を抜くことに励みました。
雑草を取り除くと、害虫がすべて作物にやってくるのでむしろそのままにしておいたほうがいいというのです。
確かに雑草と文字通り雑にカテゴリー化されていますが、彼らにも大切な役割があり、生態系の一端を担っているのです。
それを人工的に崩すから、余計に肥料や農薬が必要となってくるのだと思いました。
その上、畑をあまり耕すのもよくないという事も聞きました。
人間がすることはほぼない。
植物や微生物の驚くべき相互作用は人間はまねできません。
ただ種を撒いただけですが、驚きと発見があっておもしろい。
つい野菜の成長を窓から一日に何度も確認してしまいます。
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