どの文化にも優れた面があります。中国も例外ではありません。
私の周囲にいた中国人はみな明るくて、人懐っこくおおらかな人ばかりでした。
13億人皆がそうというわけではないでしょうが、全体的にそういう方が多いように感じました。
そうした中国人の国民性や性格は意外と知られていないのではないでしょうか?
中国に住んでいた時には、ほっこりしたことや感動したことはたくさんあります。
中でも特に印象的だった三つの点をご紹介したいと思います。
中国人はお年寄りをとても大事にする
どこの国でもお年寄りは大事にされますが、中国では日本以上に敬われていると感じました。基本的にバスや電車では誰もが席を譲ります。
ある雨の日、現地の女の子と一緒に歩いていると雨が降ってきました。
私は傘を持っていなかったので、女の子が持っていた折り畳み傘に肩を寄せて一緒に入りました。
小走りに歩いていると前方に小柄なおばあさんが信号待ちをしているのが見えます。
女の子はすかさずおばあさんに傘を伸ばして、
「おばあちゃん、一緒に入って」と言いました。
小さな傘に三人。できるだけおばあさんが濡れないように気をつかいながら歩きます。
おばあちゃんは「もう大丈夫だよ。ありがとう」と言って曲がってきました。
感動した私は「こんなこと始めて~。優しいね」と言うと
「普通だよ。あたりまえ」と言いました。私にとってはものすごい一日一善でも、彼女にとっては日常の一部だったのです。

また別のとき、友人とバスを待っていました。友人と言っても、70代後半の女性です。
バス停に泊まったので、乗り込もうとしていたらバスの運転手が降りてきました。
友人の手を握って「よいしょ」と引っ張り上げくれました。
バスに乗るのを助けてくれたのです!
手すりもあるし、私がいるのも見えたはずです。シートベルトを外して、運転席にある仕切りみたいなのをあけてわざわざ降りてくるのは手間がかかります。
なんて親切な運転手さんなんだろうと感動しました。運転手さんが輝いて見えたのは言うまでもありません。
こんな風にして多くの中国人が、年配者に対して自分の親や祖父母に接するかのようにとても大事にしているのは素晴らしいと思いました。

雑談力の高い中国人
知らない人と会話できますか?日本人であっても、観光地に行ったときなど一言二言知らない人と話すことはあるでしょう。
中国人の雑談力はそんなものではありません。たとえば、電車の向かい合わせシートに乗った時は大抵会話が始まります。電車のシートは大抵四人掛けです。
同じ方向に行くという共通点が距離を縮めるのでしょうか。一期一会ではある。
友達同士かと思うほどの盛り上がりです。

中国で道を歩いていると、良く話しかけられます。
白菜を買って家に帰っていると
「その白菜いくら?」って聞かれます。
会話が始まるときもあれば、値段言って終わりというだけのときもある。
「今、何時?」はしょっちゅう聞かれた。
「今日何曜日やったけ?」って聞かれたこともある。
いや、ありますよ、曜日がわからなくなる時って。でも見知らぬ人には聞かない。
【中国化してた夫】
中国に長くいたので、感覚が中国化してきます。
日本へ一時帰国中のあるとき、成田から電車にのって神奈川の実家に向かっていました。
混んでいたので夫とは一緒に座れる席がなかったので別々です。
夫は四人が座れるボックスシートに座りました。
電車が走りだしてふと夫の方を見ました。
しゃべってる。見知らぬ人と。
「ここ中国ちゃうよー」
と思いましたが相手の人も楽しそうでした。
SNSでいつでもどこでも誰とでもメッセージが送れます。
でもそれと同時に、目の前にいる人と話すことをだんだんしなくなったように思えます。
中国も今はほぼすべての人がスマホを使っています。長距離電車に乗っても、スマホとにらめっこしている人がほとんどです。以前ほど会話をしなくなったように感じるのは寂しいことです。
人情味あふれる中国人

中国人のおもてなしスピリットは中東諸国に次ぐのではないかと思います。
家に行ったら必ず「ご飯食べていけ」と言います。ごはんの時間じゃなくてもです。
それが社交辞令である場合もありますが、大抵は本気です。食べないと逆切れしそうな勢いです。そして家庭中華料理を山盛り作って出してくれます。
「もっと食べろー」とせかしてご飯の上に強制的におかずをのせてきます。
中国人が家庭で作ってくれる料理は、本当に美味しいです!かならずご飯のおかわりをしてたくさん食べていました。
一緒にご飯を食べるとすごく距離が縮まりますね。
中国の家庭料理がいかにおいしかったかはこの記事でも書いています。
中国人は初対面であってもおもてなし精神を発揮します。
個人店で買い物をするために店に入ったところ、「まあとりあえず座って」っと椅子を出してきてお茶を入れてくれるのはよくある光景です。
そこでも世間話をひとしきりすることになります。
「ありがとうお茶美味しかった」と言って帰ります。
座らせて高額商品を買わせようなどとは思っていません。
よくお茶を出してくれたのは文具店やネジ屋とか蛇口屋とかであり、高額商品を売るような店ではないからです。
どう見ても私がネジや文具の大口仕入れをするようには見えないでしょう。
ただ純粋にお茶を飲みながら一緒におしゃべりをする時間を楽しむ。そういうすてきな文化なのです。
私にお茶を出して一緒におしゃべりをしたところで、相手には何のメリットもありません。
しかも一度きりのことではなく、こうした出会いがきっかけですごく親しい友達になった人は何人もいます。今でも連絡を取っています。
まだまだある中国人の魅力
中国では面白い事や楽しいことがたくさんありました。
なにより素敵な中国人ともたくさん出会い、大切な思い出もたくさんできました。
中国人の友人たちとひまわりの種をハムスターの様にかじりながら、何時間もとりとめのない話をしたことは、今思えばほのぼのとした素敵なひと時でした。
もしこれから中国に住むご予定があるなら、きっと想像を超えたすてきな経験ができるにちがいありません。
中国に興味のある方はこちら→ストレスにさらされる中国人
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