このブログではフィリピン最後の秘境と呼ばれるバラバク島の美しい自然、現地の文化、移住に必要な情報をシェアしています。
手つかずの自然の中での生活は驚きと感動がある一方、文明から離れた生活は時として挑戦となります。家探しや仕事の探し方、移住に役立つリアルな情報を現地から発信していけたらと思います。
バラバク島でのスローライフを考えておられる方に役立つ情報を随時更新していきます。ぜひチェックしてみてください!
目次
バラバク島ってどんなところ?

バラバク島は、観光地で有名なコロン島やエルニドがあるパラワン島の最南端に位置する最後の秘境。
しかし、エルニドとは異なり、まだ多くの観光客に知られていないので、観光地化されていないのも魅力の一つ。まさにパラダイス。
バラバク島周辺には人が住んでいる大小様々な島が20ほど存在する。
バラバク島はその中で一番大きな島になるので、生活の拠点はバラバク島になる。
それらの島々は私有地であり、一部は政治家、一部は長年そこに住むことで権利を得た地元住民が所有しているとのこと。
例えば、オノクアイランド(Onok Island)という人気の島に上陸するには一人1500ペソを支払う。入島料みたいなもの。
バラバク島周辺の島々では、都会の喧騒を忘れさせる静寂やきれいな星空、白い砂浜、青い海に癒されることまちがいなし。
バラバクの生活費は安い?

日本国内でも離島では物価が高いらしいが、バラバク島での物価はとても高くビックリ!
ほとんどの物資を本土やマレーシアから輸送しているため、マニラなどと比べてもかなり割高。本土と言っても、現地の人が言う本土とはパラワン島という島のことで、バラバク島よりも大きいのでなんでも手に入る。
ここに来てから、パラワン島にすんだ方が絶対に便利だったよな・・と後悔。
キャベツやジャガイモなど島で採れない野菜は日本よりも高価で、非常に速いスピードでお金がなくなり心さみしくなる。
東南アジアは物価が安いというのはひと昔前で、まして離島ともなれば物価が高くて海外生活をしているメリットがあるのだろうか?と考えざるを得なかった。
バラバク島での労働者の一日の賃金は日本円で約750円らしい。
地元の人々の給料も安いのに、これほど物が高いとなるとかなり質素な生活を強いられているのだろう。
たとえば卵。最初は値段を確認せずに卵を買っていたが、つい最近卵一個の値段が約30円であることを知り衝撃。日本より高いのだ。10個で300円です。
物価の安いインドに住んでいたので、同じ感覚で買うと家計が大変なことに。
一例をあげると日本円で
- ミネラルウォーター 1ℓ 75円
- トイレットペーパー 1巻 34円
- シャンプー 180ml 312円
- バナナ 1房 50円
- 魚 1㎏ 300円
- 空心菜 1束 37円
- サツマイモの葉 1束 38円
(2025年4月現在)
そういうわけで、かなり工夫をしなければ家計が火の車に。


バラバク島で節約したいのであれば魚とバナナとサツマイモの葉っぱを食べるのがおすすめである。
魚もバナナも栄養満点だ。
現地の食生活は?

何を食べているかというと、安い野菜とお魚を買って、適当に調理して食べる。調味料はフィリピン醤油が手に入るので助かる。
バナナの天ぷらもけっこう美味しい。ホクホクしていてジャガイモみたい。
粉末ダシを日本から持ってきているので、和風の味付けはできるので今のところ日本食が恋しくはならない。ケチャップやマヨネーズも使いきりサイズのものが売られている。
なぜかどのお店にも白玉粉のような粉が売られていて、甘いものが食べたくなった時にはお団子が作れる。
ちなみに我が家の今日の食事は、朝食は食パンと目玉焼き、インスタントコーヒー。昼食は空心菜の焼きそば。夜は鯛の空心菜入りスープと名前のわからない青魚の天ぷらにご飯。
シークワーサーというすだちのような小さいレモンも安いので、食後にレモン水を作って飲むとさっぱりしておいしい。
ご飯と言えば、バラバク島で手に入るお米はもちもちしてとてもおいしい。一キロあたり日本円で150円。
時折現地の友達がご飯に呼んでくれるが、味付けが塩か醤油味なのでとてもおいしく食べやすい。フィリピンの味付けは日本人にもなじみやすいと思う。
バラバク島の生活で感じたこと
家が見つかったら冷蔵庫を買おうと思っていた。ところが島ではスーパーはもちろん電器屋さんもない。
個人店で扇風機のような小型電化製品しか手に入らない。
冷蔵庫を手に入れるには、本土で購入してから輸送しなければいけない。
本土と言っても、ここからの船が着いたところにお店があるわけではなく、さらに港から五時間かけて市内に行ってやっとお店があるのだ。
プエルトという中心地で冷蔵庫を買って、なんらかの輸送手段で港まで運び、そこからバラバク島への船に乗せるという流れである。
物流会社などないため、すべて個人で手配しなければいけない。一体誰にどう頼めばいいのか、現地の人に尋ねたけれどよくわからなかった。タガログ語がわからないと、かなり難易度は高いだろう。
冷蔵庫が手に入らないと聞いて愕然とした。
ここでは生活最低限のものしか手に入らないのだ。しかも高い。
なんでも欲しいものは店舗かネットショッピングで手に入る生活に慣れていると、急に文明からかけ離れた世界に来たように感じた。
そして、欲しいものをなんとか手に入れようとしても限界がある。これはモノがないことに順応した方が無駄な労力を費やさずにすむことに気が付いた。

確かに今住んでいる家から歩いて30秒で小さい商店があり、冷たい水が買える。3分も歩けば魚や野菜が手に入る。
その日に食べる分だけの野菜や魚を買えば冷蔵庫など必要ないのである。夜はかなり涼しいので、ご飯があまれば次の日の朝ぐらいまでは腐らない。
実際、このあたりのほとんどの家庭に冷蔵庫がない。
冷蔵庫があると、温めるのに電子レンジが必要になる。


現地の人々の家にはシャワーもなく、日中の温かい時間にバケツと桶を使って行水をしている。
当然ながらエアコンや掃除機などの家電製品も持っていない。
自家用車を持っている人は島全体で10人もいないのではないかと思う。自転車に乗っている人もまれ。(バイクは必需品でかなり普及している。)
トイレがない家も少なくない。という無い無いづくしである。
そんな生活はさぞかし不便だろうとこっちが勝手に思っているだけで、現地の人にすればあたりまえの普通の生活である。
暮らしの注意点は?

停電や断水は時折生じるので事前に備えておく必要あり。
どこの家庭にも雨水を貯めておくタンクが外に置かれている。
あと、ソーラーの電灯をつけている家も多い。懐中電灯やロウソクなども必要。
蚊が多いので、蚊の対策が必要。日本のように窓には網戸がついていないので、虫がたくさん入ってくる。
そして、エアコンはないのでドアは開けっぱなしになるのでいろいろな生き物が入ってくる。
例えば、犬や猫、にわとり、トカゲやヤモリ、カニ、カタツムリ、ミミズも部屋の中で見かけた。
通信は主にGlobeかSmartになるが、住む場所によって電波の入りが弱い場所がある。どちらかというとSmartの方が比較的電波がいい気がする。
そのようなわけでeSIMを併用して使うなら音信普通になることは避けられるかも。
バラバク島にはATMがないので要注意!お金の調達方法も考えておく必要がある。
どんな家に住めるのか?

バラバク島にはボーディングハウスという学生向けのアパートが多い。
地理的な問題が関係しているが、小さな島には高校や大学がないので、学生がたくさん島に住んでいる。
それらの賃貸物件は台所やトイレが共同なので外国人が長期で住む場合は大変かもしれない。
現地に住んでいる外国人はほとんどいないので、きれいな物件も少ない。
新築のアパートを見かけることもあるが、すでに建設段階で予約されているケースが多い。
島で長く暮らすための物件選びが一番大きな問題。
ある友達は賃貸物件が見つからなかったので、最後は自分で家を造ってしまった。
島には4件ほど小さいロッジがある。以前に尋ねた時に一ヶ月借りるなら一日800~1000ペソでもいいと言われた。だいたい一日2,000~2,500円くらい。一日なら1500ペソ。

一ヶ月の生活費はどれくらい?

- 家賃 5000ペソ
- 光熱費 2000ペソ
- 食費 6000ペソ
- 通信費 800ペソ
- 交通費 400ペソ
- 生活費 4000ペソ
夫婦二人で18,200ペソ。海外送金手数料や両替手数料を含めて、だいたい日本円で一ヶ月5万円の生活が可能。
これ以外に年間の費用としては、日本に帰国する時の航空券代。ビザの更新費用。離島のビーチに遊びに行く費用などがかかる。
航空券代はセールの時に買うことが出来ればかなりの節約になる。セブパシフィック航空やジェットスターがおすすめ。
全てを含めると年間100万円で南国ライフが手に入るのです。

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海外ノマドは可能か?
バラバク島にはスターリンク(Starlink)というインターネットのサービスがある。
月々2700ペソですので、安い金額ではありませんが、安定したネット環境を手に入れることは可能。
在宅ワークを問題なく行うことが出来ます。


少しでも通信費を安くしたい場合は、Piso-WiFiを活用することが出来ます。
12分1ペソ、1時間5ペソでインターネットに接続することが可能。
使い方は簡単でコインを入れて、デバイスでネットに接続するだけ。
ただし、セキュリティ面で安全かどうかは検証出来ていないので、気になる方はVPNサービスを使うといいかも。

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おすすめの持ち物・ツール
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Wise(ワイズ)のアプリ
Wise(ワイズ)は実際の為替レートと格安の手数料で、安く海外へ送金できるサービスです。
日本円をどこかで現地通貨に両替をする必要があります。ホテルや空港、両替屋で出来ますが、レートは違いますし面倒です。
また、フィリピンでは、ATMを一回使うだけで250ペソも使用料がかかります。
手間や両替費用を安くするのにWiseは最適なサービスなのです。
WiseからGcashというフィリピンの電子マネーに送金することでスムーズに現地通貨を得ることが可能。
eSIMを契約
スマートフォンがeSIM対応なら、事前にウエブサイトから申し込みが出来る。
例えば、Glocal eSIMでは地域や国ごとに異なる料金プランがあるので、自分の旅行に合わせて契約が可能。

また、Airaloは、2019年に誕生した「世界初のeSIMストア」で、現在200以上の国と地域で使えるデジタルSIMカードを販売中。

停電対策
ソーラーチャージャーやポータブル電源があれば、停電も怖くない。
長期滞在を考えているなら備えてもいいかも。

虫対策
蚊よけグッズは必須。
マラリヤやデング熱になったら大変です。

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アリも多いので、気になる方は事前に殺虫剤を買っておいてもいいかも。

まとめ
こうして必需品と思えるものでも、なければないなりに順応できることに気が付いた。
便利を追求することで経済が活性化し、雇用が生まれることは確かだが、一種の囚われとも言える。
あまりの僻地であるため最新デザインのものや便利グッズを手に入れようと必死になることもない。
とはいえ、こういう生活をいまからずっと送れるかというと、自信はないが人生の一時期であるなら貴重な体験になるだろう。
いや、でも小さい冷蔵庫はあればいいかな