
宮殿みたいな大きな家はあるの?

スラムが多いの?

日本との違いは?
いろいろと疑問がわいてきます。では、インドの地元の人はどんな家に住んでいるのでしょうか?
平均的な賃貸物件はどんな感じ?
インドに住んでみて、主に四つのタイプに分かれることに気が付きました。
2:マンション
3:小規模な集合住宅
4:トタン屋根の家
一軒家とマンションに関しては日本とほとんど同じです。
大規模マンションになると、高い塀で囲まれており入り口には門衛が常在しています。名前と電話番号を記入しないと中に入れてもらえません。
現在私たちが住んでいるのは、小規模な集合住宅に属します。
三階建てのビルで、合計四世帯が入居できます。
このあたりは農村部からの出稼ぎ労働者が多いため、こうした小さめの物件がたくさんあります。
階下に二世帯住んでいましたが、引っ越して空き家になっていたのでのぞいてみました。
これまでは階段や廊下で子供たちが楽しそうに遊んでいて、私たちが通るといつも声をかけてくれていました。
引っ越してしまったので、めっきり静かです。
動画の物件一ヶ月の家賃が9,000円ですから、決して安くはないと思います。給料が三万円程度の現地の人からすれば、結構大変。
その家の間取り図はこんな感じ。
トイレと水道は共同です。

コロナで仕事を失ったために、私たちの友人の中にも家賃が安いところに引っ越したり、実家に帰ったりした人がかなりいます。
ちなみに私たちが住んでいる部屋は、もともとこのビルディングのオーナーの息子さんが住んでいたので、かなり快適に過ごせてます。
その分家賃も二倍以上ですが・・
シャワーは当たり前じゃなかった!
シャワーの設備がない家が多いので、湯沸かし棒を使ってお湯を沸かして体を洗うことが一般的です。もしくは水をそのまま浴びる。
我が家はシャワーが出るので非常に文化的です。

湯沸かし棒はバケツに入れると、20分で水がお湯になります。
シャワーは太陽光で水を温めるため、曇りの日はぬるま湯しか出ないのが難点。蛇口をひねればお湯が出るというのはありがたいことです。

ビルの屋上にこのようなパネルとタンクが設置されています。お湯を作ることを目的としたもので、発電は出来ません。
このエリアは動画の中の物件と同様、ワンルームの不便な家が多いようです。大抵が大勢で住んでいてプライバシーなどありません。
それでも、コロナの影響で家を無くした友達を泊めてあげているのを見て本当に頭が下がります。
インド人すごい。
スラムの家はどんな感じ?
お風呂はもちろん、家に水道もトイレもないところに良く住めるな‥と思うかもしれません。
しかし、もっと大変なところに住んでいる人たちはたくさんいます。
いわゆるスラムと呼ばれるところの住宅事情は想像をはるかに超えます。
屋根も壁もトタンでできています。簡易な造りで、雨と風をしのぐことしかできません。床は土ですから、家に招き入れられた時に靴を脱ぐのに抵抗を感じてしまいます。
驚くのは大抵が家の中を清潔にし、身なりもキレイにしていることです。
中にはゴージャスなサリーに身を包んでいる女性にも出会ったことがあります。
まさか、スラム街に住んでいるとは誰も思わないでしょう。
インド人の友人から
「スラム街に行くときは、あまりきれいな恰好でいったらあかん。ジャージとかがいいんや。鞄も体の前で持って」と言われました。
多くの人はスラム街と聞けば犯罪が頻繁に発生する、レッドゾーンと思うことでしょう。
そうかもしれませんが、そうでないところもあります。
スラムで出会った人々の素朴な笑顔、生き生きとした子供たちの様子を見てそう思いました。
し・か・し
スラムでもなんでも、家があるだけましです。
スラムでも水道もガスコンロもありますから。本当に家がない、木切れと布で作ったテントに住んでいる家族を見かけたことがあります。
そこには一時的に住んでいるのか、住まいなのかはわかりません。
インドに限らず日本であっても貧富の差は大きく、天と地ほどの違いがあります。
タワーマンションに住んで別荘も持っている人もいれば、紙製の家に住んでいる人もいます。
紙製の家もなく、軒下で過ごす人も少なくありません。
住居は人間の基本的な必要です。
雨風をしのげられれば良いものではありません。家族がくつろぎ、ゆっくり休めるスペースが必要です。
好みのインテリアに囲まれた心地よい空間で過ごすことは、本来なら贅沢なことではなく必須なのです。
すべての人にそんな日が訪れることを願います。
インドの生活に興味がある人はこちらで⇒たのしいインド生活を始める方法【過去記事のまとめ】